2014-01-01から1年間の記事一覧

嘘は誰かを陥れるためでなく、――『ゴーン・ガール』

※ネタバレあるで。 そりゃ彼女が凄まじい嘘をつくのは彼女がろくでもない女だからというのがあるにしても、あのベンアフレックに突き飛ばされ頭を打つシーン、あれが決定打になったのだろう。あれから彼女は恐怖するようになり銃さえ持つようになった。復讐…

テン年代ベストトラック50

The 200 Best Tracks of the Decade So Far (2010-2014) | Pitchfork ピッチフォークのこれに乗せられ、僕も作成。備忘録的意味合いが強いです。 50. One Way = My Way / buono! (We are Buono!) 49. A Real Hero / College & Electric Youth (single) 48. S…

「王国」と「ホテル」――『グランド・ブタペスト・ホテル』

ウェス・アンダーソンの前作、『ムーンライズ・キングダム』について、「あまりに箱庭的すぎる。絵本のなかの閉じた世界」という感想をいくつか見たことがある。僕にとってすごい好きな作品なのだが、それを見て「ああ、なるほど」と思うところもあった。そ…

「古き良きアメリカ」――『キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー』

アクションは言うことなしであった。なんか『フレンチ・コネクション』も意識されていたらしいが、確かにカーチェイスのシーンはそう言われてみると、という感じであった。他にもキャプテンが全力で走ってドアや窓を破る迫力や盾を使った戦闘での効果音など…

『オンリー・ゴッド』観てきました

Only God Forgives Official Trailer #3 (2013) - Ryan ... 傑作と言う他ないと思います。前作『ドライブ』も相当なものでしたが、間違いなくレフンの最高傑作になるでしょう。 物語は典型的なエディプス・コンプレックスである。主人公は兄を殺した刑事の首…

『スティーラーズ』観てきました

タランティーノ褒めるわ、蓮實が時評で取り上げるわ、ということで観てきました。 一見繋がりのない群像劇が所々で絡まり、しかもその展開は異様に滑稽でスラップスティックだということで否応なく『パルプ・フィクション』が思い浮かぶが、さてそんな単純な…